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海のしずく

  • 2012/04/21(土) 10:55:44

つつじにからみつくクレマティスをほどいてやってラティスにからめてあげる。
目をおとせばローズマリーが咲いている。小さな青い花。

地中海沿岸地方が原産だそうだ。海に近い場所に育ち、
淡い青色の露のような小さな花を咲かせることから、
ラテン語で「ロスマリヌスRosmarinus(海のしずく)」
と呼ばれたとのこと。
http://www.botanic.jp/plants-ra/rosema.htm

やあ。


いったん庭先に出るとしばらく家に戻らない。


チャペックの気持ち(『園芸家の一年』)。

この季節が一番好きかも。

海程476〜481

  • 2012/04/21(土) 10:04:18

海程476〜481

かなり久しぶりに海程拙句。気を失っていた。
身体と外界とのインターフェイスが鈍磨している。
山へゆかねば。

481
○待合室枯れない花が咲いて雪
 ストリッパー畳んだパジャマ冷えておる
 観覧車正気のうちに年暮るる

 冬青空薄目の月に黙示せり
 被写体の無き冬空に胸騒ぐ

480
○雪片の滴となりぬつけまつげ
 出生を届け出しひと星屑に
 金木犀陽射しのかけら赤裸裸な

 憂国忌鸚鵡が一歩前に出た
 洋梨の密度に妄り凝りゆく

479
○他人事のように脈打つ虫の闇
 煤が降る真冬の朝の跫に
 骰子一擲カレーの芋は溶けました

 一斉にこちら振り向く案山子かな
 霧雨に地を指差して歩む人

478
○上昇の重力猛暑のエレベーター
 滴りに映る逆さの泣きっ面
 蝉たちの鳴き止む刹那涙臭い

 五線譜の巡礼団誰の石鹼玉
 便箋に昨夏の筆の陰濃ゆし

477
○ため息が芯まで染みて濃紫陽花
 青月夜早く生まれかわっておいで
 届かない手紙の如く夏終わる

 その痛みぎゅうっとぽんとマグノリア
 黙読す寄居虫跡のコスモロジー

476
○緑陰にポーカーフェイス図星かな
 吠えるよに闇を吐き出す雲の峰
 春の宵漫ろ湯けむりに見失う

 残照を一気に呑んで夏の宵
 短夜や浅き海辺に星拾う

以上

江中先生に乾杯

  • 2012/04/08(日) 18:42:58

江中先生に乾杯

『ヌーヴォー・ロマンと日本文学』
“信じ難いことに初めて一冊の書物の形をとった江中直紀の
エクリチュールは、まるで彼の死を通してしか再読されることを、
封じられていたかのようである。”
遅れてきた未来の書物 ‐江中直紀の残した痕跡を読む
と題した帯は金井未恵子だ。

畏友から日経の書評を紹介されてようやく知った。
既に鬼籍に入りてのち、一年もたっていたのだ。

ぼくたちは、江中先生のクラスに集まっていらい、
20年以上も飲んだくれていて、昨晩もまた飲んだくれた。
献杯ではなく。



 ヌーヴォー・ロマンと日本文学

 世界の文学のいま

 レヴィ=ストロース―変貌する構造
 (「インディアンは花を摘まない」
   ジャン=フランソワ・リオタール)

 批評のトリアーデ

 フランス小説の現在

 幻影都市のトロポジー




春光にかこまれていた。汚れた光だ。
硬く鎧って集中したけれど、瞳が染まって、
うまく読めない。ことばに泡立ち、
入り日の上の方で、溺れかけた人の眼が
夜を見ていた。そうやって日がくれた。