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Pleasure vinyl, deep frame 『日々のはざま』

  • 2010/09/23(木) 12:33:26

deep frame 『日々のはざま』
音楽家の高橋英明 (mjuc) とヴォーカリストSyuriによるユニットdeep frameの1stアルバム。

高橋英明『<H/>Our<Br/>Link(アワーブリンク)』の印象とは表面的にはまったく
異なる作品だが、いずれも具体的にイメージされた世界観の下にそれぞれの風景をつくり
だしている。そうした態度からくる力強さやリアルな肌触りがある。

もちろん音楽を愛し音楽をコアに表現する音楽家なのだが、
音楽を音楽としてさしだすのではなく、音楽を世界としてさしだすこと。
そうするとき、彼の思い描く世界の創世には音だけでは足りないのだろう。

ただ、音や映像や建築/舞台装置や身体や自然をミックスして表現活動を行うというアイディ
アはダムタイプなんかを含めて今も昔も有名も無名も含めていたるところにあるので新しい
わけではないし、逆に言葉一つ、音一本で俺はやるぜ!というアートを退けるものでもない
だろう。そのこと自体は高橋英明もよく自覚しつつも「表現には色んな形があっていい」
※CINRA.NET 2010/09/15)といまさらわざわざ発言するのは、切実な環境認識がある。
自らaidingレーベルの主宰となりアーティストとして食っていかねばならない現実。
CINRA.NET2010/09/15のインタビュー(URL下記)の抜粋。
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―大学院を出てからは、数年間現代音楽作品を発表して、その後にポップな表現を模索
し始めたとのことですが、その理由は何だったのでしょう?

高橋:一番の理由はその閉塞感ですね。お客さんもほぼ作曲者の周りにいる人だけだったり
と、、。もちろん世界的にみればそんなこともないんですけど、ただ時代的に言っても現代
音楽のドン詰まり感がすごくあって、その当時は武満(徹)さんも「ホントに能力のある人は
今この世界だけにとどまっていない」って話してましたよね。アートに対する考えかたももの
すごく変わってきてて、僕も学生の間は曲を書くことだけがアートっていう意識がすごく強か
ったんですけど、レーベルとかをやってみると色んな視点を持つようになって そうすると作る
だけじゃなくて、それを取り巻く環境も含めて作っていくとか、そういうことをアピールしていく
ことも含めてアートかなって最近はすごく思うんです。
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上の話を聞いてすぐに思うのは、まったく世界の違う話だが、例えばIT業界で便利な機能を
もったソフトウェアを開発したとしても、それを売るためには、ひとびとの前にただ差し出して
説明しても売れない、という常識である。そのソフトウェアを使えばみんなが幸せになると
願って(狂信して)、どうやったら売れるか一生懸命考える。


でも、お願いだから、売るために作らないで欲しい。幸せや感動が欲しい。


以上


<ご参考>

deep frame
 http://www.deepframe.com
vocal : Syuri
 http://www.syuri.com
keyboards & programming: 高橋英明 ( mjuc )
 http://www.aiding.jp/mjuc

CINRA.NET (2010/09/15)
この時代の「アート」の在り方 音楽家・高橋英明インタビュー

Web Magazine OPENERS (2010/04/21)
現代音楽作曲家・高橋英明とボーカリストSyuriとのエレクトロニカ・ユニット
deep frame新作CD+DVD 『日々のはざま』 発売



deep frame 『日々のはざま』ダイジェスト



高橋英明 『<H/>Our<Br/>Link(アワーブリンク)』ダイジェスト

ピラミッド・キャンプ (富士電子音響芸術祭2010)

  • 2010/09/20(月) 17:14:02

Fuji acousmatic music festival 2010

山梨県大月市JR中央線梁川駅からすぐのところにある「ピラミッドメディテーションセンター」
にキャンプにいってきた。出発時間が遅かったので、国道20号線側の「ピラミッド」へつくころ
にはすっかり陽が落ちてしまった。
ピラミッドはてっぺんと側面の窓から漏れる光で自らの輪郭を闇に浮かばせていた。
暗闇にLEDランタンの白い光を投げかけて、ピラミッドの脇、案内の人に言われた辺りに
ドームテントを設営した。
24チャンネル26個のスピーカーが配置されたピラミッドの内部から、演奏前のBGMと思わ
れる音が漏れて聞こえる。演奏開始は19時頃からだ。まずはクーラーボックスにたっぷり
仕込んできた食べ物とビールやらワインやらとで腹ごしらえだ。出演者の中の一友人とも
久々に再開、積もる話に夜も更けかなりハイになってピラミッド侵入。クッションソファーに
埋もれるように横たわり、アクースモニウムの立体音響につつまれて、演奏を堪能する。
・・・はずだったが、たちまちR.I.P.状態におちいり、安らかに眠ること数時間。。。
ようやく3:00AMに蘇生! 翌朝の10時終演まで覚醒と催眠の音響空間にひたる。


黎明のピラミッド

楽しかった。例えば小説や俳句に現を抜かす者が言葉と戯れないではいられぬように、
電子音響ピープルも音が大好き、というか音フェチ、いやそんなにまでして・・というくらい
の音への執着。まずその態度に畏れつつも関心する。アーティストだ。
アーティストの活動は本人の自覚はべつにして、だいたいにおいていのちがけだ。自他の
LIFEの一部や全部を巻き込むアクティビティなのだ。アーティストはLIFE WORKとしてしか
ありえないだろう。いのちに触れるものに人は感動すると、僕は思う(※)。


雨音は次第に強く激しく地を打ち跳ね返るしぶきとともに耳元へ迫り連続する響きは繰り
返す速度を上げて高周波の耳鳴りを錯覚するころにはもう既に僕は自然と人工の境界を
区別できない。
演奏によらずとも、例えば激しく求愛する虫の音の切れ目なく鳴き続ける声を聞いている
うちに、無数の虫らの合唱は固体のパルスを統合してもはやリズムの波をフラットに満たす
高音の連続波となり脳をアディクトしてくる時、音色を聞くという主体的なポジションは消滅
して音響空間の一部となって共鳴しふるえ、日常と非日常のボーダーラインをあいまいに
する。一瞬の陶酔と恐怖があった。
この遷移、変容、変身、トラベル、トリップをうながす呪術的な操作に、アーティストはかか
わる者である。
彼岸と此岸を行き来するには、欲望を満たされる時とは違うドーパミンが必要だ。
彼岸と此岸を行き来するには勇気がいる。アーティストはこの勇気にかかわる者である。


以上


※前にも別の記事で書いた
 ○Books reminder, 『談』82号 おとはどこにあるのか
 ○Pleasure vinyl,  Rollin' Rollin'

pleasure vinyl, 『音響系』 いろいろ

  • 2010/09/05(日) 18:41:15

富士電子音響芸術祭にちなんで、誤解承知で、
音響系だと紹介されているレコードで好きなのをいくつかまとめて紹介。
チルアウト、エレクトロニカ、アンビエント、プログレッシヴ・テックハウス、現代音楽、
などなどジャンルをまたいでなんでもあり。レコード屋の言う「音響系」はあくまでも
雰囲気を伝える言葉使いだな。

誤解承知でというのは、富士電子音響芸術祭の電子音響音楽とは以下の開催趣旨
のとおりレコード屋とはちょっと言葉使いが違うのです。
『本芸術祭はミュージック・コンクレート、アクースマティック・ミュージックと呼ばれる
電子音響音楽を出演作曲家自身の演奏により立体音響演奏装置アクースモニウム
を通して24チャンネル26スピーカーの音響空間を構築するものです。本年2010年は
ミュージック・コンクレートの創始者ピエール・シェフェール生誕100周年の年でもあり
ます。出演作曲家の多くがシェフェールが設立したIna-GRMフランス国立視聴覚研究
所音楽研究グループ、及び関連研究機関で研鑽を積み国内外で精力的に活動を
展開している作曲家をプログラムしました。』

akomix的音響系いろいろ





やりかけた以上やめられず、リンクつけたよ全部。あーつかれた。
せっかく今日は市営プールで泳いだあとくつろいでいたのに。

各ディスクのコメントは割愛しますが、祝・MILLE PLATEAUX復活、
V.A.(SCATTERTAPE,AOKI TAKAMASA,WYATT KEUSCH...)
Clicks & Cuts 5.0 Paradigm Shift
はaoki takamasaやametsubも参加でマニアックでGood。


以上、ご参考まで。

pleasure vinyl, ITALOBOYZ, Phantasmino Ep

  • 2010/09/04(土) 16:13:23

ITALOBOYZ、いつも新鮮。

disk unionのRecommendedで聴いて即買いと思ったがsold out!
テクニークにもジェットセットにも無し。で、結局Undergroud Galleryでゲット。



UGセレクションはなかなか面白いので今後要チェック。

ITALOBOYZ, Phantasmino Ep (TRAPEZ / GER / 12")
 サイドA:Phantasmino
  オルガンとひとだまを飛ばす時の音がファド調というかジプシー調と言うかふわふわ
  哀愁たっぷりにただよう。でもガッチリ四つ打ち。
 サイドB:9/96
  狂ったマーチが爆走するミニマル。打ちのめされる心地よさ。

VILLALOBOSもプレイとのこと。食いつくよねこれなら。
(ところでVILLALOBOS『fabric36』最高。ミニマルって?という初心者に分かりやすい.お勧め)


UGにそそのかされてついでに
DJ DUCT, Backyard Edit Pt.2 もゲット。

素直に太くて硬いブレークビーツがかっこいい。
Pt.1から3まであるけど2聴けばいいかな。

Pt.1に収録のANTI LOVE SONG - [Contains a sample from
"Betty Davis - Anti Love Song"] なんかもいいな。

ただし、全部聴くと、全部同じに聞こえてくるので要注意だ。
でも、きっとこの人のライブアクトは楽しいと思う。

DJ DUCTのことは良く知らないんだけど、ターンテーブリストらしい。


KORGのKAOSS PADを楽しく駆使している。KP-2とKP-3縦に並べちゃったりして。
カオスパッドはエフェクターとサンプラーが合体したみたいなマシン。
このおもちゃホントおもしろいよ。akomixも時々遊んでいます。

あー暑い。

以上