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ロシア・アヴァンギャルド

  • 2008/07/13(日) 17:06:52

渋谷東急文化村「青春のロシア・アヴァンギャルド」展にいってきた。
モスクワ市近代美術館が所蔵する「ロシア・アヴァンギャルド」の絵画
全30作家による70作品が集結。モスクワ市近代美術館の所蔵作品を
まとめて紹介する日本で初めての展覧会だそうだ。
avant-garde 前衛芸術。
しかも18世紀末から19世紀にかけての「ロシア」だ。ヤバそうだろう。

ロシア構成主義、バウハウス、アール・デコ(沢木耕太郎の「深夜特急」
の装丁に利用されているあのポスターのA.M.Cassandreもウクライナ
出身だ)等に繋がる線が出たりして、関心がないかといえば嘘だが、
わざわざ出かけるつもりはなかった。だいいち、
理屈先行の頭でっかちな興奮は革命気分と相まって、一時代を形成
した芸術家集団と奉って気取って、当時を青春だった、なんて過去形
にして回顧する奴らには鼻白むぜ。
しかし、現物を見もせずにバカにするのは失礼だと思い、ちゃんとみた。
というか、表参道まで、妻と義母の買物(MICHAL GOLANのジュエリーを
求めてWorldCollezione@b6 JINGUMAEに行った)にお付き合いすること
になって、それならついでに行ってみよう、となったのです。


みた。ヤバいグッときた。
バカにして、大変申し訳ございませんでした。

カジミール・マレーヴィチ
《農婦、スーパーナチュラリズム》
1920年代初頭 油彩、キャンヴァス
(c) texts, photos, The Moscow Museum of Modern Art, 2008, Moscow

この絵にして、このタイトルの無意味さといったら笑っちゃうだろう。
ほら、それだよ。強烈な印象と感情は、具体的な説明や意味や論理からではなく、超越的で絶対的な表現から一足飛びに噴き出すのだ。
それを「シュプレマティスム」と呼ぼうが呼ぶまいが、この表現手法を愚鈍に探求したマレーヴィチはすごい。



それとピロスマニ!
暗い。貧乏すぎて絵の具を自分で作って描いていたそうだ。
どおりで色数すくない。暗い、というか黒い。そして描かれる
ひとびとの顔がやけに白い。
一見、モノクロームのコントラストにドキッと目が釘付けられる。
よくみると、少ない色味の中にもしかし、ちゃんと色があって、
ささやかだけど幸せって、印象がかもし出されてくるのは、
そのせいかも知れない。
前衛芸術運動とか関係ないしょ。飾ってある絵はすべてお金のため
に描かれた。お店の看板も展示されていたくらいだ。でも、その
お金は何に使うかといったら、大好きな絵のため。絵の具を買う
のに使うんだってさ。無意識にロシア・アバンギャルドの枠に入っ
ちゃった心優しき心象風景画家。というか看板画家。
彼には、動物が友達だったらしい。

やさしい目をしたロバの絵がすきだ。
Niko Pirosmani
Healer on a Donkey.
Oil on oilcloth.
State Art Museum of Georgia, Tbilisi, Georgia.


参考サイト
◎ピロスマニいろいろ

◎マレーヴィチいろいろ



「青春のロシア・アヴァンギャルド」展

渋谷東急文化村で8/17まで開催中

J G バラード クラッシュ

  • 2008/07/13(日) 09:29:09

J G バラード クラッシュ

不謹慎。不謹慎極まりない。
妻には推薦できかねるほどだ。
しかしすごいアートだ。グロテスクでエロティック。
言葉の操作はすばらしくヤバイと言われ、
伝説の『ペヨトル工房』で初版。の理由も納得できる。
車=テクノロジー。
フロントパネルのもろもろ、ブレーキや、ハンドル
やメーターやそのほかの様々の機器・計器類が、事故の
力で被害者の肉体にくい込み、血みどろに合一して、死
たらしめている。その詳細描写に生生しい興奮を強要する。
シート他内装に利用される材料の質感と肌の質感は並行して
扱われ、衝突事故の衝撃で肉体に圧迫されて刻印された
ハンドルの曲線の美、車窓から見える車外描写、連なる
テールランプ、高速道路のコンクリート、高架橋の湾曲
ラインと、リアシートで騎乗位にそらす女の背の湾曲ライン
が重ねて描かれ、もろもろのカーセックスの興奮した男と女の
汗ばんだ尻の動き、指先をわれめにどう誘導したかとかとあわせて、
外の光が車内の計器類やビニールシートに映り反射し氾濫
する色彩の中で手足や腰、尻、腿、全ての柔らかくあたたかい
肢体のこすれあうさま、動きの、肉体的でみずみずしく、
匂いたつような描写が繰り広げられる。交通事故やカーセックス
のそれぞれの緊急事態をリアリスティックに写実的に、
車内外風景を記載し、『機械』と『肉体』の詳細描写を執拗に、
変態的に、交互に重ね合わせ反復する意味と効果を、無視できない。

塚本晋也の『鉄男』に連結すると直感。

以上

渋谷 うさぎ

  • 2008/07/12(土) 23:01:46

イングリッシュパブ風内装。スパニッシュ料理。生ハムとワインがうまい。246脇の良いお店。高校時代からの友人の行きつけで連れて行ってもらった。イベリコ豚の生ハムの香り、いちじくとパルメジャーノチーズのバランスは絶妙。
今後はこんな風に、ぴくりと来た店を、気が向けば書いておこうと思う。

温風至

  • 2008/07/08(火) 01:41:42

七月七日からは二十四節気の小暑、
七十二候「温風至(あつかぜいたる)」。
あたたかい風がふいてくる頃である。

しかし今日の関東地方は、そんなジェントルな形容からは程遠い。
蒸し暑くてまだ梅雨の明けないぐずついた空は、雨模様だ。

小さな畑の野菜にはこれ幸い、水遣りの手間もなくてよいが。

この夏、きゅうり、なすは自給自足なり。


ラベンダーの香る季節、今頃は富良野が良いよ。洞爺湖じゃなくて。



シモツケ(下野) 綿菓子のように煙る花

ぎぼうし
yuri
雨のゆり、みずみずしく開く






ちなみに旧暦の七月七日は今年の新暦ではちょうど八月七日に該当するらしい
(2007年では八月十九日)。牽牛と織姫のミーティング日和はちょうど
一月先だ。

(クリックすると写真が大きくなります)

最近、梅雨を晴らす元気な方々と話す機会に恵まれ気持ちはからりとしたり。
一方で傘をさす足元に、雨粒の幾多の波紋の妙へ落ち着きを見出したり。